「第7回ピアノライブコンサート」コンサートレポート
2025年10月26日の日曜日の午後、第7回ピアノライブコンサートが「ひまわりの郷」ホールにて開催されました。
サブタイトルを~19・20世紀のパリのピアノと室内楽~と名付けショパン、ドビュッシー、フォーレの作品を取り上げてピアノ独奏、ピアノ三重奏、ピアノ五重奏の内容となりました。
プログラムはショパンが20代前半に作曲した「練習曲集Op.10」より6曲のエチュードで始まりました。有名な「別れの曲」「革命」が含まれており、客席の緊張がほぐれ共感を得るのにふさわしい選曲であったと思いました。
二番目に演奏されたのはドビュッシーのピアノ三重奏曲ト長調でした。ドビュッシーが18歳の時作った作品で、ロマン派の色彩の強い情緒あふれる美しい曲ですが、後のドビュッシー独特の手法を
感じさせてくれるフレーズが随所みられ、近代音楽への歩みを感じることができました。
後半はピアノ独奏でフォーレとショパンの2曲の舟歌で始まりました。ゆったりと心地よくゴンドラを漕ぐ様子、揺れ動く波の雰囲気は共通したものですが、続けて聴くことで二人の作曲家の作風の違いをより鮮明に体感できたのではないかと思います。
最後の曲はフォーレのピアノ五重奏曲第2番で、亡くなる3年前1921年に完成された典型的なフォーレの後期の作品です。この日の演目の中で唯一20世紀の作品となりました。第一次世界大戦後、それまでの貴族社会から新しい時代に変わろうとしている中にあって、フォーレは一貫した自身の音楽語法を追求し、洗練された気品ある作品を多く残しました。刻々と移ろっていく光の揺らぎが謎の迷路をたどり、聴く人を別世界にいざなってくれる夢のような作品でした。
大曲で締めくくったこの日のプログラムでしたが、最後の余韻が漂う中、無事終了することができました。
230名のお客様をお迎えし、演奏者の力量にも大いに支えられて、素晴らしい秋の午後を堪能することができました。
例年通り全出演者が音文協の会員であり、印刷と調律以外は全て実行委員会の手作りとなりました。
準備に1年近くかけた実行委員の活動にも深く感謝したいと思います。
第8回ピアノライブコンサート実行委員会 委員長 中村 英子

ショパン作曲:練習曲集Op.10よりNo.1、No.3「別れの曲」、No.4、No.10、No.11、No.12「革命」
須江 太郎(Pf.)

ドビュッシー作曲:ピアノ三重奏曲 ト長調 村松 恵子(Pf.)山田 実紀子(Vn.)迫本 章子(Vc.)

フォーレ作曲:舟歌 第1番 イ短調Op.26
白澤 暁子(Pf.)

フォーレ作曲:ピアノ五重奏曲 第2番 ハ短調Op.115
羽田野 英子(Pf.)小笠原 伸子(Vn.)青木 敦子(Vn.)百武 由紀(Va.)松岡 陽平(Vc.)
